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【追記あり】フレキシブルフィラメント「PolyFlex」を3Dプリンタ「BS01」で使う際の各スライサーソフトの設定

time 2014/09/17

【追記あり】フレキシブルフィラメント「PolyFlex」を3Dプリンタ「BS01」で使う際の各スライサーソフトの設定

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目次

前提としてBS01でPolyFlexを使うのは難しい点

標準状態の BS01 で PolyFlex を使う際、ほぼ全員が同じ症状に悩まされることと思います。

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それは上記写真のように PolyFlex がフィーダーの部分でグネグネと詰まってしまうこと。何も知らずに他のフィラメントと同じように扱ったら、まず間違い無くこの症状に行き当たると思います。私も造形成功するまでにこの症状に悩まされ、試行錯誤した結果を記述していきたいと思います。

追記:
リニューアルした「BS01+」では新型フィーダーにより PolyFlex を特殊な設定の必要なく使用することが可能になりました。
また、初代 BS01 ユーザーの方も、新型フィーダー部分のみの購入も可能になっています。

何故このような現象が起こるのか

フィーダーのところで詰まってしまう原因ですが、何回かテストを繰り返しているうちに、ほぼ同じ条件で詰まることが分かりました。

恐らくですが、原因は吐き戻し(リトラクト)の際に起こると考えています。

通常、外形から内部の充填に移る際などに一瞬フィラメントを吐き戻します。その際に通常のフィラメントならその硬さのおかげで普通に吐き戻されますが、PolyFlexは柔らかいため、ガイドチューブの中で伸びてしまい、再度吐き出される際に通常とは違う圧がかかってしまうために起こるのではないかと予想しました。

行った対策と結果

とりあえず、フィーダーの急激な圧の変化を防ぐために、全ての造形速度を「15mm/s」にして最初の造形が成功。それでもまだ詰まりが起こった為、単純に造形速度(フィラメント送り出し速度)だけの問題ではないと確認。

吐き出しの戻し長さを設定を「0」にしたことで、当初失敗した「30mm/s」の造形速度でも成功しました。

ただ、PolyFlex の推奨速度として書いてある 60mm/s の造形速度ではやはりフィーダーのところで詰まってしまいました。

これ以上設定では修正できないと感じ、フィーダー部分の継手を通常よりもドライブロールに近づけてみたりしましたが、根本的な解決には至りませんでした。

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結論

PolyFlex を使う際の最大の問題点は、その柔らかさのためにフィーダーの部分でフィラメントがグネグネとうねって詰まってしまう点ですが、スライサーの設定においていくつかのポイントを守れば、とりあえずフィーダーの改造等は必要ないと思います。むしろ改造しても詰まるときは詰まりましたので。

守るべきポイントは、「必要以上の圧をかけない」「必要以上のフィラメントを送り出さない」の2点だと思います。

実際の設定値

以下、Slic3r を例にして説明したいと思います。

  • Speed は 10〜30mm/s
  • Advanced の Extrusion Width は全て 0(デフォルト値)
  • フィラメントの Diameter は 1.5(実際には1.75 だが柔らかいためか 1.75 にすると細く排出される)
  • Extrusion multiplier は 1(この係数を 0.1 でも大きくすると詰まる確率が跳ね上がりました)
  • Extruder の Retraction の Length を 0 に。糸引きを防ぐためにはここは 0 にはしたくないのですが、これも大きな詰まりの原因になっているようです。

基本的にこの部分を守れば、造形は可能です。

ちなみに Speed は 10〜30mm/s、と書きましたが、30mm/s だと、ごくごく稀にフィラメントの詰まりが発生します。個人的には、長い時間 BS01 の前を離れる場合は、20mm/s にしておいたほうが無難、だと思っています。

各スライサーソフトの設定ファイル

Slic3r BS01_PolyFlex_Slic3r_config_bundle.ini

Cura BS01_PolyFlex_CURA_Config.ini

Simplify3D BS01_PolyFlex_Simplify_Config.fff

現時点での問題点

今回の内容のポイントを守ることで、とりあえず「造形」することは可能になります。しかし、現時点では「速度をこれ以上は上げられない」と「吐き戻しをしないので糸引きが発生しやすい」という問題点を抱えています。

PolyFlex のようなフレキシブルフィラメントは、本来送りと吐出の近いダイレクト型の方が適していると思いますが、BS01 のようなリモートドライブ型(ボーデンタイプ)では、やはり現時点での問題点を解決することは出来ません。

この問題点は BS01 のコミュニティでも共有されており、ボンサイラボ様も解決策を検討しますと回答してくださっております。

いずれ、フレキシブルフィラメント用のオプションフィーダーが販売されるかもしれませんが、それまではこの設定値でやりくりするしか無さそうです。

追記:
リニューアルした「BS01+」では新型フィーダーにより PolyFlex を特殊な設定の必要なく使用することが可能になりました。
また、初代 BS01 ユーザーの方も、新型フィーダー部分のみの購入も可能になっています。

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コメント

  • お世話になっております!
    BS01コミュニティーでお世話になっております和田です。
    公開して頂いている設定をもとに、Simplefy3D&FlashForge DreamerにてPolyFlexの印刷に成功しましたのでご報告します。

    by 和田隆利 €2015年7月4日 2:42 PM

    • 和田様
      こちらこそお世話になっております!
      また、造形成功のご報告もありがとうございました!
      お役に立てて幸いです〜(^_^;)

      by はまでん €2015年7月4日 4:22 PM

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