熱積層方式の 3Dプリンタを使っていると必ず遭遇するのが「ノズル詰まり」という現象です。
これはフィラメントを一度溶かしてノズルから排出させ再度固めるという熱積層方式特有の問題で、ノズルが詰まると当然プリントできなくなりますし、詰まるまではいかないけどもノズル内部にフィラメントのカスのようなものが溜まっていくと、ノズルから正しい量のフィラメントが出てこなくなり造形物がスカスカになったりします。
私個人は頻繁にノズルの清掃を行っているおかげかこれまでに「詰まった」経験は無いのですが、フィラメントの種類によっては妙にノズル内部にカスが残ったりすることがありました。
そこでフィラメントメーカーである 3DOM から発売されたノズルを綺麗にするためだけのフィラメント、「Dyna-Purge® 3D Clean™」を購入して試してみましたのでご報告します。
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目次
本体価格<送料
海外サイトから直接購入したのですが、Dyna-Purge® 3D Clean™ が 10.95ドル、メール便による送料が 12.70ドルでしたので、もったいないと思う方は大量に購入したほうが良いと思います(^_^;)
とりあえず試してみたいんだけどな・・・という方は、id.arts さんが「少量からフィラメントを試せるサービス」を行っているので、こちらから購入するのもありかと。
中身は思ったより入っている
公式サイトの画像だとなんか本数が少なく見えますが、思ったより入っていました。数えてみたら 296 本。なにその中途半端な数。
カスの残りやすいフィラメントを挿入
これまでの使用経験の中で、最もカスが溜まりやすいと思われるフィラメントをまず挿入。メーカーは敢えて言いません。
このショッキングピンクのようなフィラメント、発色はとても良いのですが、ノズルに着色料のようにカスが残って、次のフィラメントにしばらく色が着くという悲しいデメリットが。
Dyna-Purge® 3D Clean™ を挿入
まずは、ノズル温度を 230℃ に設定。
私がメインで使っている 3Dプリンタ「BS01」はノズル部分とフィラメントを送り出すエクストルーダー部分が離れている「ボーデンタイプ」と呼ばれるものなので、一本一本が短い Dyna-Purge® 3D Clean™ をそのまま挿入して送り出すことは出来ません。
なので、まずはエクストルーダーからノズルに繋がるチューブを外して・・・
Dyna-Purge® 3D Clean™ を挿入し、そのままチューブを戻したら、エクストルーダー側から別のフィラメントを通常と同じように挿入して、チューブ内で後ろから Dyna-Purge® 3D Clean™ を送り出す、という方法をとりました。
清掃開始
ノズルから Dyna-Purge® 3D Clean™ が出てきた直後。明らかに前のフィラメントの色が出てきています。
エクストルーダーで 10cm 送り出した状態でもまだ前のフィラメントの色が出てきています。
エクストルーダーで 15cm ほど送り出した状態。ようやく前のフィラメントの色が無くなり、Dyna-Purge® 3D Clean™ そのものの色になりました。
20cm 以上送り出すと、次のフィラメントが出てきました。もっとわかりやすい色にすればよかったですが、シルバーのフィラメントがきちんと出てきました。ピンク色は完全にノズル内から消えてくれたようです。
まとめ
BS01 にはノズルを清掃するための「ノズルパージキット」が最初から付いているので、今までそれを使って綺麗にしてきたのですが、他の 3Dプリンタだとそのような清掃用キットが付いていないものもあるので、ノズルを清掃する目的としては 100点を出して良いものだと思います。
これまで「カスが結構溜まりそうなんだよなぁ・・・」と敬遠していたフィラメントの在庫も、これで解消されそうな予感。
こちらからは以上です。
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