2016年10月に VR(ヴァーチャルリアリティ)の大本命と言われる PlayStation VR が 44,980円で発売されることが発表されましたね。
PlayStation VR のようなヴァーチャルリアリティ向けヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)の製品版が今年は続々と発売されることもあって、「VR元年」とか言われているようですが、3Dプリンタ大好き歯医者としては、ゲームとか映像とかのコンテンツよりも、期待している分野があります。
それは、VR による CAD(コンピュータ支援設計)です。
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目次
VR による CAD
歯医者って基本的に指先を動かす職業なんですよ。毎日が口の中で小手術をしているようなものですし、指先に感じる感覚で診断を行うこともありますし、光硬化型の樹脂を使って指先の感覚だけで口の中で直接歯の形を作っていく、ということもあります。
なので、マウスで設計をする CAD って、あまりしっくりこないんですよね。
マウスクリックで指先を使ってはいますが、指先の感覚がそのまま反映されているわけではない、というか。
最近は iPad 上で設計できる uMake のようなアプリも出てきましたので、少しは解消されているのですが、やはり指先を動かしたいんですよね、なんとなく。
ではこれまで指先を動かして設計できる CAD が無かったのかというと、実はちゃんとあります。
Geomagic® Freeform® などは、写真のようなペン型のデバイスで直感的に設計ができるシステムとしてなかなか素晴らしいのですが、100万円以上する高価な代物です。
ところが、今年発売される VRHMD の中には、既に「指先に取り付けて操作するデバイス」が同時に開発されているものがいくつかあります。
そう、これを利用すれば、VR による CAD が可能になるのでは?と思っているわけなんです。
実際、そういった用途を目的とした開発も進んでいるらしく、個人的に最も VR 技術の発展として期待している分野です。
指先デバイスの付属する VRHMD
今年は色んなバーチャルリアリティ向けヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)が発売されるようですが、その中で「指先に取り付けて操作するデバイス」が付属(オプション含む)することがわかっているのは以下のとおり。
Oclulus Rift
VR ブームの火付け役、とも言われる Rift。本体とは別にオプションとして今年の後半に登場と言われている指先デバイスが「Oclulus Touch」。
親指部分にアナログパッドと2つのボタン、人差し指部分にトリガーボタンが有り、バーチャル空間内で物を掴んだりメニューを表示させたりすることが可能になるとのこと。
CAD とも相性が良さそうですね。
PlayStation VR
冒頭で「大本命」と書いた PlayStation VR。ただそれは「VRHMD」としての大本命であって、指先デバイスは今のところ発表されていません。
代わりに 2010年に発売された「PlayStation Move」という周辺機器がその役割を果たすようですが、写真のように握って使う棒状のタイプなので、なんとなくコレジャナイ感。
新たな指先デバイスが発表される可能性は低い・・・かなぁ、と。そもそもゲーム機ですしね。
HTC Vive
VRHMD の第三勢力と呼ばれているらしい HTC Vive。
コントローラーは Oculus Rift と Playstation VR を足して二で割ったような感じ。こちらもゲーム配信プラットフォームの会社が開発したものなので、若干ゲーム向けのコントローラーかも。
VR による CAD を考えたら本命は?
いまのところ、指先デバイスが一番しっくり来そうな Oclulus Rift でしょうか・・・。
しかし、今年は「VR 元年」と呼ばれるだけあって、様々な新型 VRHMD が次々と参入が期待されています。kickstarter などのクラウドファンディングにおいても、様々な新機種が登場しような感じ。
3Dプリンタも「3Dプリンタ元年!」とか2年くらい前にマスコミが騒いでいましたが、ユーザー側からしてみればしばらく経ってからようやく「始まってきたかも・・・」と感じるようになってきたので、来年か再来年辺りに CAD 向けの大本命が来ると良いな〜と思っています。
こちらからは以上です。
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