一部地域では昨年の9月から試験販売は始まっていたものの、全国販売が新年明けてようやく開始された「週刊マイ3Dプリンター」。
最終号で出来上がる 3Dプリンタ「idbox!」は、開発元がボンサイラボということもあり、さらに外観の一致も相まって 3Dプリンタ「BS01」と同一機種だと思っている方が多いと思いますが、違います。
多くの BS01 ユーザーも、媒体のサイズも同じだしパーツも同じだし完全に BS01と同じだよねついでだからもう一台買おうかなと昨年の先行販売時にゲットしている人もチラホラ居ますが、BS01 と 週刊マイ3Dプリンターの idbox! は違う機種です。
違うんだってば!
大人の事情なんだよ!わかれよ!
というわけで、BS01 と 週刊マイ3Dプリンターの idbox! は違う機種ですが、監修元が同じボンサイラボということで、BS01 の初期ユーザーである私が「週刊マイ3Dプリンター」を買うべきかどうか悩んでいる人に向けて、「こんな人は迷わず買うべき」「こんな人はやめておくべき」というポイントを挙げていこうと思います。
特に Twitter を見ていると明らかな誤解や勘違いをしている人が多いので、誤解をとく意味でも筆を執りました。
1年後にはもっと性能が良くなってるよね?という人
買わないほうがいいです。
「週刊マイ3Dプリンター」は全55号。つまり完成までに約1年かかります。Twitter で多いのはこの意見。1年後には確かにもっと性能が良くなっているかもしれません。
ただ、劇的な技術革新がない限り、一年後の個人向け 3Dプリンタが劇的に進化しているとは個人的には思っていません。劇的に安くなっている可能性は、もちろんあるでしょう。需要が増えれば価格が安くなるのが世の常です。今では一般的な紙用のインクジェットプリンターも個人向けが登場してから数年の技術革新は凄かったですが、あとは緩やかに進歩してきつつも価格が安くなっていきました。
3Dプリンタもおそらく同じような経過を辿ると思います。一年後の性能を気にする人は、たぶん一年後も同じことを言っていると思いますので、いちから 3Dプリンタを始めるのを今年からにするか、来年からにするか、の違いだけだと思います。いつ始めるか!今で(以下略
もっと安い 3Dプリンタがあるよね?という人
買った方がいいです。
安さで 3Dプリンタを選ぶのは結構ですが、世の中には「安かろう悪かろう」という言葉がありまして。
Twitter でも「6万円のもっと安い 3Dプリンタが売ってるよね」というツイートが多いのですが、精度がいいとはちょっと言い難いうえに制約も多かったりと難点も多いのが現実。
試しにヤフオクを検索してみると良いです。ほぼ毎日、その安い 3Dプリンタが出品されてますから、はい。
idbox! の総額11万円を安いと思うか、高いと思うかは人それぞれですが、少なくともその値段で手に入る 3Dプリンタの中では高い性能を誇っていると思います。
持ってる物のコピーが作れるんでしょ?という人
買わないほうがいいです。
コピー機じゃなくてプリンターなので、プリントするためにはデータが必要です。今では一般的な紙用のプリンターも、印刷するためには「画像ファイル」や「書類ファイル」のデータが必要で、3Dプリンターも同じように「3Dモデルデータ」がプリントするために必要です。
「持っているもののコピーを作る」ためには「3Dスキャナー」が別に必要で、個人向けの 3Dスキャナの精度は現状そんなに高くないので、劣化コピーをわざわざ作るなら、持っているものと同じものを買ったほうがいいです。
3Dモデルデータとか作れないし・・・という人
買ったほうがいいです。
というかむしろそういう人のために発売されたんだと思います。
BS01 と idbox! は大人の事情により違う機種ですが、「組み立てて 3Dプリンタを作る」だけなら BS01 のキット版を買えばいいんです。でも「週刊マイ3Dプリンター」なら、組み立てキットが付属してくるだけでなく、組み立ての手順、3Dプリンタについての基礎知識、3Dモデルデータの作成方法など、3D 分野に関わったことのない人に向けた書籍部分が充実している、はず。
そもそも私、BS01 のキット版を購入するまで、自分で 3Dデータなんて作れない人間でした。そんな人間でも 3Dプリンタを使いこなせましたし、いつの間にやら 3Dモデルデータも作れるようになっていたので、3Dモデルデータを作れない、というのは特に不安材料にはなりませんよ、ということです。
美少女フィギュアとか作れるんでしょ?という人
買わないほうがいいです。
市販のフィギュアのレベルを想像している人は特にそうです。いくらフィギュアの 3Dモデルデータが繊細に美しく作られていたとしても、それを完全再現できる 3Dプリンタは個人向けでは現状存在しません。業務用でも怪しいところです。
ただ、「素体」を作るのには適しています。フィギュアを自分で作ったりする人が、プリントされた造形物にポリパテなどで修正して最終形を完成させていく、という目的ならば必要充分だと思います。
ちなみに BS01 におけるフィギュアデータの造形結果はこんな感じです。
作りたいものがある!という人
買ったほうがいいです。
いや、そしたらもう BS01 買おうぜ! 我々 BS01 ユーザーは新たな仲間をお待ちしております!
金属のパーツが作りたい!という人
買わないほうがいいです。
個人向け 3Dプリンタでは基本的に「熱溶解方式」という樹脂を溶かして積み上げていく方式で、idbox! もやはり樹脂を溶かして樹脂製の造形物をプリントします。
「金属含有」の樹脂材料は「bronzeFill」や「copperFill」や「brassFill」など確かに存在しますが、あくまで「金属っぽい表面」が出来る材料であって、「金属の強度」を持つモノは作れません。そういう人は「CNCルータ」とかを買うと幸せになれます。
ちゃんと組み立てられるか不安・・・という人
買ったほうがいいです。
私は BS01 のキット版を一から組み立てましたが、工学の知識もないド素人でもマニュアル通りに進んでいけば組み立てられました。あくまで BS01 の話です。大人の事情です。大人の事情です。大事なことなので二回言いました。
さらに BS01 の場合は ユーザーのための Facebook コミュニティでのサポートが充実していましたので、困ったときは頼る場所がありました。
idbox! は BS01 ではありませんので、Facebook コミュニティに頼ることは出来ませんが、BS01 ユーザーの有志が idbox! も購入しており、詳細を BS01Wiki の idbox! ページに掲載しているので、いざというときでも安心です。
全ての BS01 ユーザーがそう思っているわけではないでしょうが、私を始め、コアな BS01 ユーザーの多くは idbox! ユーザーを「同じ仲間のユーザー」と思っていますので、BS01 ユーザーを頼るというのもひとつの手だと思います。
組み立ててちゃんと動くか不安・・・という人
買ったほうがいいです。
たぶんデアゴスティーニの「週刊ロビ」のロビくんの事を思い出してると思いますが、大丈夫、ちゃんと動きます。
BS01 のキット版を購入した方でも、完成して動かなかった、という人は稀に居ます。でも、それらを報告してくれたユーザーのお陰で、「動かない原因」として考えられるものは、パーツの初期不良も含めてほとんどわかっています。
それらの情報も、前述した BS01Wiki に掲載されているので、いざというときでも安心です。
また、パーツの初期不良に関しても、監修元のボンサイラボ様がなんとかしてくれるはずです。たぶん。ボンサイラボってそんな人達です。
トラブルを楽しめない、という人
買わないほうがいいです。
3Dプリンタ自体がまだまだ発展途上の分野です。組み立てる最中でも、組み立てた後でも、トラブルはおそらくやってくるでしょう。市販品を買ってもそれは同じことです。
前述したように BS01 でのノウハウもありますし、書籍の組み立て手順もしっかりしていますし、ボンサイラボのサポートもおそらくはあると思いますので、「組み立てられない」「組み立てたけど動かない」というのは基本的に解消できるはずです。
ただ、問題は「その過程を楽しめるかどうか」です。
私も BS01 のキット版を組み立て、そこまでは問題なかったのですが、その後の電源不良トラブルや異音トラブルなど、今までブログには書いてこなかった様々なトラブルと遭遇してきました。トラブル時には「ムキィー!」となる短気な性格ですが、無事トラブル解決できた時の爽快感が楽しいので、ここまでやってこれたと思います。もちろん、他のユーザーの助けがあったからこそ解決に至ったのですけども。
なのでトラブル時に「もうヤダ。諦めよう・・・」となる方にはあまり向かないのかもしれないなぁ・・・と個人的には思っています。
学校の教材にしたい!という人
買ったほうがいいです。
実際、BS01 ユーザーの方で教育関係の何人かの方が「週刊マイ3Dプリンター」を購入しています。
というのも、あるユーザーの方いわく「備品としての購入」ではなく「教材としての購入」が検討可能なので、予算が降りるための導入障壁が一段階低くなっている、なのだそうです。
「書籍」に「付属品として 3Dプリンタが付いてくる」という形なので、確かに導入しやすいのかもしれません。
まとめ
私は BS01 ユーザーですし、デアゴスティーニからお金を貰っているわけでもありませんので、「一般的に買いか?否か?」と問われると「BS01 買おうぜ!」と言いたくなりますが、今回は「週刊マイ3Dプリンター」を購入しようかどうか迷っている方の参考になればと思い駄文を書かせていただきました。
個人的には、買って損はないと思っています。
追記
ブログ記事公開後、BS01 ユーザーの方々にご意見を頂戴しました。
漠然とでも作ってみたい物がある人
買ったほうがいいです。
小動物の車椅子製作だけで購入しましたが、教材等、結構作れる物があって愉しんでいます。作りたい物があると簡単な造形物も比較的に早く設計できるようになると思います。きちんとマニュアルを読んでいないせいもあり、うまく動かないこともありますが、それはそれで愉しんでいます。
だそうです。
確かに私もそうでした。義歯治療の研究のために 3Dスキャナと併用して造形したいものがあったから始めましたし、柔らかい材料である「フレキシブルフィラメント」にも出会って口腔ケアに使えるグッズ作製が捗るな、と思ってアレコレやってたら今に至りました。
おまけ
ここからは Twitter で見つけたネタにマジレスするコーナーです。
彼女をプリントアウトしたい人
買わないほうがいいです。
というか身だしなみを整えてもっと積極的になったほうがいいです。あと人体錬成は錬金術の禁忌です。
大人のおもちゃをプリントアウトしたい人
買ったほうがいいです。
正直、ちょっと面白いと思ってしまったというか、DMM(成人向けサービスの方)がそういうサービスを作りそうだなぁと思いました。見てますか! DMM の中の人! ソフト◯ンデマンドの中の人でもいいですよ!
PLA 樹脂を使えば人体にも優しいですし、あとは表面処理剤で人体にも優しいものが出てくれば完璧かもしれませんね(何が
追記:冗談で言ったら海外に先を越されてますよ DMM の中の人!

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