
私が昨年 kickstarter で出資し、299ドル(当時のレート)で手に入れた超小型 3Dプリンタ The Micro。
そろそろそういう業者が現れるかな、とは思っていましたが、国内 Amazon で取り扱う業者が現れました。誤解しないで頂きたいのは、Amazon が販売しているわけではなく、実際に販売・発送するのは「バランスボディ研究所」という業者です。なんかもう名前から怪しくてアレ。
さらに、7万5000円という意味がわからない価格で売られているので、注意喚起の意味を込めて書きました。
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確かに超小型だが要注意
この製品の最大の売りはとにかく超小型、ということ。狭い日本の住宅事情にとってはとても重要なポイントで、むしろこれを置ける場所がないなら部屋を片付けなさいと言われるレベル。置き場所の面積だけで言えば、ノートパソコンより小さいです。
ただ、それはあくまで「内蔵型の専用フィラメントスプール」を使う場合で、他のメーカーのフィラメントを使う場合、以下の写真のようになります。
机の上が汚いのは気にしないでください。
他のメーカーのフィラメントを使うことは可能なのですが、本体の上か横にスプールホルダーを設置する必要があるので、実際の設置場所は意外と大きくなる可能性を覚えておいて下さい。
実質的に使うことが出来るのは PLA だけ
公式には PLA、ABS、HIPS が使えるよ、とアナウンスしていますが今のところまともに使えるのは PLA だけです。
ヒートベッドがないので、ABS と HIPS は収縮が激しすぎてベッドからすぐに剥がれてしまい、1センチ前後の大きさのものでないとまともに造形できません。
ただ PLA に関しては、よくこの価格でこれだけの品質に仕上げてきたな、という感じです。円や曲線は少し歪む傾向は有りますが、直線で構成された造形物はなかなかの品質です。
ただ、それはあくまで私が手に入れた金額「299ドル」に対しての評価であって、7万5000円出して買うレベルのものではありません。
そろそろいつもの結論
7万5000円払って The Micro を買うくらいなら、もうちょっと頑張って BS01 買おうぜ!(お約束オチ)
ちなみに、ご自分で The Micro の公式サイトから349ドル+送料(おそらく合計400ドル前後)なら、まだ買う価値はあるかな・・・?とは思います。
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コメント
情報ありがとうございます!
サブ機として”The Micro”の購入を考えていたのですが、ABSが使用難だと目的に合致しませんので、購入を見送ります。注文する寸前でした。
これからも有益な情報を宜しくお願い致します!
by MOMOKO 2015年7月15日 1:02 PM
コメントありがとうございます。
やはりヒートベッドの無いこの機種では、造形物が大きくなればなるほど反りの発生が激しく、簡単に造形できるとは言い難いと思います。
お役に立てて幸いです〜
by はまでん 2015年7月15日 7:15 PM
実際に「The Micro」を買うなら、直売サイトで買えば349ドルですからね。定期的に送料無料をやってるので、タイミング見て直販で買うのがいいです。国内でも良心的な価格で販売しているサイトもあるので英語が苦手なら探すという手もあります。
ABSに関しては最新のドライバでだいぶ改善されています。また大きめのモデルはヒートベッドがない分、raftを工夫します。公式のフォーラムで情報が上がっています。
ホルダーもそこまで巨大にする必要はなく、公式サイトにホルダーのデータがあるので、最初にそれをPLA素材で作って本体横に設置しておくといいと思います。でかいので造形に時間がかかりますけどね。本体横にくっつくので場所はそれほど取りません。
温度設定やファンの設定など、細かく選択できるので、自分なりの設定をしてやる必要があるのは面倒といえば面倒です。PLAに関しては何も考えずに出力できますが、フレキシブルフィラメントやABSは設定が難しいです。
by ぱんだ 2015年8月8日 8:28 PM